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2010-03-27 [銀土銀]

前の記事の続きですよー
何じゃいそりゃって方はコチラ

 

 

 


 

 

 

 

 

 

せんせい、


先生…………、






 

 

 

 

─────………松陽先生、





 

 

 

 

目を開けると、大好きな先生がいて、にっこり笑った。




「おや、来てはだめだと言ったでしょう、」

銀時。

大好きな声が優しく響いて、体が震える。



 

先生の所に、いたかったから。

その言葉は音にはならなかったけど、先生のもとに擦り寄るだけでたしかに伝わった。


「そろそろ私とばかり居ないで、みんなとも仲良くしたらどうですか」







染み入る声が、


頭をフワリと撫でてくれる手が、心地良い。



だって、先生しかこんなことしてくれないでしょ?



「そんなことありませんよ、あなたを大事に想ってくれる人が、こんなふうに、してくれます。


いくつになっても、変わらない。

 

大きくなったら頭を撫でるのは子供っぽいかもしれない、でも、きっとこうやって」

 


 

先生が両腕をこっちに伸ばす。

むかし、襲ってきた男の腕と重なって、体が強張った。

 


その体が、優しく包まれて、抱きしめられる。


「大丈夫、緊張しないで」


それは魔法のように体に伝わって、力が少しずつ抜けていく。

 


 

 

「こんなふうに、抱きしめてくれますよ」




だから、

「あなたも、同じようになさい」




先生はとても温かくて、夢見心地でうなずいた。


 

 

 


────……ほら、ここは梅の綺麗な所なんですよ。

先生の秘密の場所だったのに、


 

これでは二人の秘密になりますね…………






視界がユラユラ揺れて、ぼんやりしたかと思うと淡い光で一面が白くなる。







 

 


「………………ゆ、め……か」

 

暖かい余韻にしばらく酔った。

夢の一部始終をもう一度反芻して、良い夢だから、と忘れないように頭に刻む。





 

 

先生との夢なんて、有り余るほど見た。

起きたら泣いていた日や、うめいていた日、口の端が緩んで仕方ない日といろいろあったが、


いつも決まって、


現実との差にしばらく茫然とする。







 

今日は、泣くでもなく、笑うでもなく、

 

 


ただ、梅の花が、眼下一面に咲き染めているだけだった。



 


綺麗だ、と、今なら声に出して言えるのに、隣に松陽先生はいなかった。





大事な人は、遠く去ってしまった。

 


今の自分にとって大事な人は、遠くに置いてきてしまった。

 

 

 

 

随分遠くに来ちまったなァ、俺。 

 

追ってほしくなくて、一人になりたくて置いてきたくせに、ひどく人を恋しく思えた。

 

 

 

誰かに、頭を撫でてほしかった。



 

 

新八、神楽。

懐かしい名を、ふと、思い返した。

 

 

いや、あいつらは撫でてはやっても、撫でられる事は無いだろう。



 

 

俺は、もうそんな歳か。



自嘲気味に笑った。

 

ほんと、いい歳こいて、

 

 

 


「何考えてんだろな、俺…………」

「全く、何考えてんだ、お前は?」

 

 

返事が聞こえて飛び上がった。




 

顔を向けると、整った顔がこっちを見下ろしている。

 

「土方…………?」







急に、


抱きしめられた。




「土、……………」
「何、やってんだてめーは………!!」






苦しかった。


きつかった。

 

でも、心地良かった。







「違うのにね、」

先生の優しいそれとは。





「何言ってやがる」


「ううん、何も」


 

くしゃり、と土方の頭を撫でる。




こいつも、頭撫でられる、なんてガラじゃねーな。







 

「知らなかっただろ………?」

頭撫でられるのが、こんな感じだって。

 

 


「バカ野郎。」

ぐしゃり、と撫で返される。

 

やっぱり強めだ。




「ここは梅の綺麗な所でよォ、

 

俺と、俺の先生の秘密の場所だったのに。

これで、3人の秘密になっちまったじゃねーか」









 

 

 

 

 

 

 

「帰るぞ」

ガキも心配してる。 

 

 

 

土方の声に頷いた。

 

 

先立って進むその背を黙って見つめる。

 

 

そのまま口を開いた。

 

 

 

「俺な、男を好きになっていいのか不安になってよォ」
「はあ?」

 


ここ来たんだ、と続ける声は遮られた。

 

 

 

今まで見たことのない混乱した顔は、様々な思考を巡らせたようだが、一言、


 

 

 

 

「………で、結果は?」

 

 

 

 

 

 

 

【銀時、一番優しく、いつまでもこうやってくれる人を、あなたも愛しなさい。
そこには地位もお金も力も超えた大切なことだよ】

【性別も?】

 

先生は、少し止まった。

【…………そうだね、性別も超えるよ】

  

 

 

 

「いいんだ、って思った」

「たりめーだ」

 

 

 

 

 

「ただいまー」

 

「銀ちゃん!!」
「銀さん!!」

 

「「おかえり!!!」」

 

 

駆け寄る二人の子供のその頭を、優しく撫でた。

 

 

 


私は背中が好きなのかもしれない。←
かっこいい人の大きい背中とかいい。すごくいい。

彼氏を求める土方さんか、彼女の行方を心配する土方さんか迷ったけど、
これわ土銀だ。

 


タグ:小説 土銀 銀土
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