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津波警報の画像が邪魔すぎる。 [土沖]


 

 

 

 

布団の中。

 

 

枕木は、何処へ行ったのか。

 

多分畳の上に転がっている。

「土方………さん」
「総悟、明日……」

「な………に?」





明日。




 

 

 

頭をなでられたら、とても心地良くて、続きは聞けなかった。










 

 

 


 
俺が抱きしめているものが、土方さんじゃないと知ったのは山崎の野郎が起こしに来た昼前の朝。


「隊長~そろそろ起きて下さいよ……」
「ん………ぁ?」

 

いつもにないあどけなさに山崎が息を飲んだのは見逃しておくとして。

俺はしっかり抱きしめていた布団を引き剥がす。

土方さんは………

 

「何でてめーがここに?」

土方さんはどこでィ?


 

「起こしに来たからに決まってんでしょ」
「だから、何でてめーが」
いつも土方さんが起こしに来んだろィ。





「え?」

山崎がすっとんきょうな声をあげる。










「いつも俺が起こしに来てるじゃないですか」


「は?」

何言ってる。
昨日も、一昨日も。
土方さんが。



お前が来た事なんて、無ェだろィ。
いつだって土方さんが優しくゆすってくれて、朝っぱらから口付けて。






「土方さんは………?」

俺の声が震える。


 
 
 

だって、そうだろィ。

山崎の次の言葉が俺には解ったんでィ。








「土方?誰です、それ?」




躯が震えた。


「じゃあ、真選組副長は……誰でィ」

「嫌だなァ寝呆けてんですか?坂田副長ですよ坂田副長!!」

「坂田?」


「起きたか沖田ぁ?早く起きねーとジャンプ買いに行かすぞ」




 


坂田。

ああ、旦那。

「総悟、どうした?今日は休んでおくか?」



あ、近藤さん。

 

 

近藤さんなら………



「近藤さん!!」
「おう?」

「土方さんは!!?」
「土方?誰だそれ?」

「土方さんですよ、真選組副長の!!」
「オイオイ総悟、真選組副長はギンだろ」


「違う!!!奴ァ万事屋って店をやってて………」
「万事屋ァ?」
「とりあえず落ち着け、何だ」

 

 


「覚えて………ねーんですか………?」



涙が出そうになった。


ぐっと堪えた。






土方さんを……誰も…………?


肩に置かれた腕を振り払って副長室に走る。





乱れた布団。
家具の数々。




ふすまを開くと知らない部屋があった。



 



いつもの、俺の知ってる副長室は、

整然としていて、少しタバコ臭くて………

 



こんなんじゃない。

「沖田くーん、勝手に人の部屋開けちゃ駄目だよ」

「………が」
「?」







「てめーが勝手に入ってきたんだろが!!!」











 

 

屯所を走り回ったが土方さんは見付からない。


「何だってんだ、全く………」

屯所を走り出た。







真選組の頭脳。

鬼の副長。

 


江戸を回って気付いた事は、
そのあだ名はそっくりそのまま旦那に行っているらしい。



つまり土方さんの位置に旦那がいて、万事屋に関わるやつらはその記憶が抹消されている。






確かに奴ァ土方さんに似通う所はある。

けど、似てるだけで同じな訳じゃねーんでさァ。




俺の好きな土方さんが、
俺の好きな旦那に、

代われる訳…………









屯所に戻ると、ひどく喉が渇いた。



台所に立つと冷蔵庫が目に入る。


意味もなく、

本当に、
何となく開いた。

 

 


「…………あ」


チューブに入った黄色い物体。
マヨネーズ。

家庭の常識では有り得ないこの大きさは業務用。




それが、5本。


これは、土方さんの。



「やっばり………」

土方さんは存在していた。






安堵して、肩の力が抜ける。
その時、煙草の臭いが鼻をついた。

「あ、」



当たり前の事過ぎて気付けなかった。
煙草は、屯所内で土方さんしか吸わない。

 

 


この臭いは、じゃあ。





「どこからでィ………!!!」
ふらふらと足を進ませる。

臭いを追っていくと、ある部屋で濃くなった。




ここは────……
「俺の部屋…………………!!?」

あんまり土方さんが来るから置いた灰皿。




その灰皿に、つぶれた煙草が3本。


近くには、地図。




「これ、土方さんの?」
手にとってみると隅が折られたページを一ヶ所見つけた。









明日。


聞かずに消えた、奴の居場所。




ここしかもう、手がかりは無ェ。









「総悟」

部屋の襖に、近藤さんが立っている。




「何です」

「どこへ行く」


「寺─────……」

間違いではない。
土方さんの地図の印は、寺の地図記号をバカ丁寧に丸で囲っていた。



「何でだ」


「土方さんを、取り戻しに」



「公務があるだろう」

「行きやす」



総悟、と、なだめるように向き合った。
身長差で、どうにも見下ろされる。


「その、土方とやらは後でもいいだろう」



「本当に、」






「?」


「あんたを、見損ないましたよ」






「何言って………」
「俺たちゃ同志以上だ!!!そうだろィ!!!?
その、あんたが…………」


目がジワリとかすんだ。
瞼が熱くなったが構っている余裕は無かった。





「あんたが…………土方さんを忘れた……?
ふざけんな…………ギンなんて呼び名つけて……
トシはどこ行ったんだ!!!?」


横をまっしぐらに駆け抜けた。




「───俺ァ、行きますぜ」





近藤は、振り向きもせずに固まっていた。


「トシ…………」








「土方様………ですか」
「ああ、今日の朝に」

住職はパラリと記帳をめくった。



「いらしてませんね………アレ?」
「何でさァ」

「いや、ここだけ空欄になってまして」
「見せてくれ」




言う通り、不自然に空欄が存在する。

「土方さん………」


空欄の前の来参者の来参時刻は昨日の18時、空欄の後の来参時刻は今日の7時。





「この、朝7時前には、本当に誰も来てねーんですか」
「はい…………多分」


「ちょっと、墓地を見ますぜ」




小さな墓地だ。



「端から探してやる」








墓に刻まれた名を一つずつ確かめていくが、全く心当たりの無いものばかりで。







あっと言う間に一列見終えた。

「……………次っ」


絶対、見つけてやる。




次の墓石に目を送ると、俺は。





固まった。

「どういう事でィ…………!!?」



「おめあては見つかりましたか?」
住職がちょうど来て、

俺はその胸ぐらをつかんだ。



「何で!!!!………………ッ」
「ど、どうなさりました…………?」





チラと沖田が居た墓石を見る。




そこには、




───────土方之墓、
と、あった。





まさかの、
後編期待です(笑)
笑ってる場合じゃないよ、いっそ書ききれよって感じだよ( ̄△ ̄;)
は、早めにアップします………


タグ:小説 土沖
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