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1日遅れが基本体制。 [土銀]

 

 

 

 

「土方、二人でさ………年越さねぇ?」

真っ赤な銀時が初初しくて、笑いがこみあげる。
「何笑ってんだよ」

ますます顔を赤らめて、俺ははたかれた。

 


「で?仕事、入ってねーの?」
「ああ、今の所な」

 

言ってから、大晦日にさえも事件が起こるのを予定しているみたいで銀時に悪く思って

「お前が一緒に過ごしたいってんなら暇じゃねーが」

とはぐらかした。

 


「一緒に過ごしたい」


別に気にやむ風でもなく、銀時がくっついてきて、俺は焦る。
………何で焦ってんだ。

「お……おう」
「絶対だかんな、ほら!!」

 


小指が出された。
ん、何だ。これ折るのか。

「誰が小指折れっつったよ!!?怖ェなぁ
指切りげんまんだって指切りげんまん!!」

 

「ユビキリゲンマン?」

「ばっ………知らねーの?
ほんっと物知らずだなてめーは!!
ほら小指出せ、……折んねーから。
そんでこーやって………、ハイ。
ゆーびきりげんまん、嘘ついたら針千本飲ーます、指切った!!
ホラ、指切りやがれてめー、離れろ!!
何で固く結びっぱなし!?」

「…………何言ってんだ」

 


「いい?指切った、で小指離すの。
これ約束のしるしなんだよ、破ったら針千本飲ますんだよ」
「ずいぶん残酷だな」

「出された小指早速折ろうとしたてめーに言われたかねーわ!!」

 

 


 

約束の仕方。

 


勘が鋭いってのは、よく言われる事で、自負している点でもある。

仕事柄重宝しているその勘って奴が、今は恨めしい。

 


何でか?
訊かなくても察しろ。


約束が、守れそうにないんだよ。

 

 


「全く、大晦日に年越しパーティたァ、攘夷浪士共もよくやりやすねェ」

沖田は心なしか楽しそうだ。


「当たり前でしょ、年越しで浮かれて騒いでる所に逮捕ですぜ。
奴らのアホ面が目に浮かびまさァ」


「趣味悪ィ」
「ま、土方さんがイライラしてんのも楽しいんですけどねィ」

 

「は……?」
「大方今夜は旦那と夜更かししようとか言ってたんでしょ」
「ばっ………誰が……!!」

「隠す事ァねーですよ、別に」

 


「ますます趣味悪ィ」

「ちゃっちゃと終わらせましょう、
俺も紅白見たいんでねェ、北島三郎出てくるまでには」
渋いな、つか最後じゃねーか。


「たりめーだ、行くぜ!!」

 

 

 

 

 

 


「すまん」


「うん」
「終わったらすぐ行く」
「うん」

 

土方に仕事が入った。
そうかもな、とは思っていた。

「針、千本飲ますよ」
「ああ、すまん」


「ううん、早く来てね」

「ああ」

 


そっけない電話をしたのがついさっきで、
神楽がそそくさと支度を始めた時だった。
こいつは今日、新八の家で年を越す。

 

「行ってくるヨ、銀ちゃん。
よいお年ををう!!」
「あー神楽、もしかしたらそっち行くかも」

神楽は止まって、こっちを見たまま微動だにしない。
・・・・・・・・・・何だよ。

と、思ったら口だけ動いた。

 

「ケーサツも忙しいアルナ」
「お………おー」

「でも大丈夫ネ、奴はちゃんと仕事こなしてすぐ来るヨ。
銀ちゃん寂しくさせるなら私が殴りに行くアル。
だから奴が来た時銀ちゃんいなかったら奴は悲しむヨ、そしたら私は銀ちゃん殴るネ」

 


「………おう。
すまねーな、神楽ァ。
せっかくの年越し。」

「毎日一緒にいるもん、年越しなんか一緒に過ごさなくても私達は家族アル、構わないヨ」


「よいお年を、神楽。楽しんでこい」
「おう!!」

 

 

 


 

 


「これで全部か」
「桂はいませんでしたねェ、流石に馬鹿じゃねーか」


沖田は刀を収めた。
辺りは倒れた浪士であふれている。


「よし、土方さん、あとは俺に任せなせェ」

「何が『よし』、だ。
副長としては全員連行されたのを確認するまで帰れねェ」

「いいですって、俺がしまさァ。
こんな寒夜だ、旦那いつまで独りにしておくつもりですかィ」


「いや総悟………
「主な仕事は終わったんでィ。
副長として、は休みにして
今日はもう旦那の大事な人として、行動してもいいでしょ」

 

「すまねェ………」


 

 

「構いやせんよ、まだ紅白は終わんねーんでね」

 

 

 

 

 

 

 

「明日……来年だな、報告を聞く」
「ええ、よいお年を、土方さん」
「ああ」

 

俺は走り出した。
「副長、お疲れ様です!!」

「おうっ」
声が聞こえたから適当な返事をして、その男の横をかけ抜けた。

 

瞬間、斬られた。

「女に心奪われて気も浮かれてしまうとは、馬鹿な男よ」

 

 

「て、め・・・・・・・・・・・・」

 

 

「桂ァァァァ!!!!!」

 

総悟が叫んだのが、遠くで聞こえた。

 

 

 

 

 

 

「土方、やっと来た。
仕事で死んだかと思ったぞ!!」
銀時のふくれ顔に抱きついた。

 

「待たせてすまねーな」
「うん、来てくれて良かった。
…………そろそろ中入んねぇ?ここ寒い」

中はちゃんと暖房がきいてて、冷えた体が暖まる。

テレビは紅白がついていた。


「なぁ土方ー」
「ん?」

「夕飯、まだだろ?」
「ああ」

言われて急に腹がへってくる。


「あの………よ、俺、暇だったから作ってみたんだけど…………」
「食う」


俺の即答に銀時の顔が明るくなる。
「じゃ、出すから待ってて」

 

 

皿の擦れあう音。
銀時の鼻唄。


あー、幸せだ。

 

暑くなってきた。
上着を脱ごうと手をかける。

その手に、ねっとりとついたもの。


 

 

赤い。
血だった。

返り血にしては異常な量だ。
もしかして、斬られたのか?


銀時は相変わらず鼻唄を歌っている。

どこを斬られた?
探してみると、左わき腹らしい。


触ってみたが、痛くなかった。
おかしい。
返り血は上着に飛んでいる。
つまり上着を脱いだ制服についているのは全部俺の血だ。


量は、半端ない。

それが、痛くない。


神経が麻痺でもしてんのか?

銀時は違う歌を歌い出した。

 

体がやけに暖かい。

もういい、気にするのも馬鹿らしくなってきた。


幸せだ、ずっとここにいたい。
ずっとこうして暖かい部屋で銀時の鼻唄聴きながらテレビでも見て過ごしていたい。

ずっと、

 


俺は手を伸ばす。
傷は、痛まない。

めいっぱい伸ばす、これ以上ない位。

 


その手が、つかまれた。

誰だ、この手は?
銀時は。


まだ鼻唄を歌っている。
その声は後ろだからこの手の主とは違う。

誰だ、これは。

 

 

 

 

「―――――土方!!!」

すごい勢いで引っ張られる感覚を味わいながら、
俺は目を覚ました。

 


そこは、屯所だった。
副長室に、布団の上で、寝かされている。

病院じゃないのは、
副長が倒れたのを一般に出したくないのと、大した怪我じゃねーって事か。

 

意識も記憶もはっきりしている。


そして右手を、銀時が握っていた。

「…………銀時……」


銀時は安堵した表情を一瞬見せ、

 

「やっと起きたか」
と、ぼやいた。

 

「今、何時だ……?」
「3、2、1」

それが何を意味するのかもすぐに分かった。

 


「「あけましておめでとう」」

 

 

 

 

 

 


--------------------------------------------------------------------------------

 

プルルルル………
万事屋に電子音がなりわたる。


出る者はいない。

「あー駄目アル」
「やっぱりですか」

一番が無理でも、早くに祝いたい。


その子供心は叶いそうにない。

 

 

 

 

--------------------------------------------------------------------------------

 

総悟の声はよく通る。

「副長、入院させなくて良かったんですか?」
「ああ」
「何でです?」
「大した怪我じゃねーのに入院したら夜中に面会出来ねーだろィ」

 


 


「………そういう事か」
たまには勘も当たらない。


 

 

 

 

 

あとがき書きます甘楽です。

あけましておめでとうございます★

年越しは貫徹しましたが1日午後3時間しか生きてない甘楽です。

今年もよろしくお願いします(汗)

 

この小説は年越しを友達の家で過ごしたためUPする時間がなかったもので。
私は小説内で

「女に心奪われて気も浮かれてしまうとは、馬鹿な男よ」

 

 

「て、め・・・・・・・・・・・・」

 

 

「桂、てめーも来てたのかァァァ!!!!!」

 

総悟が叫んだのが、遠くで聞こえた。

ってさせたかった。

 

桂もバカじゃん!!みたいな。

「桂はいませんでしたねェ、流石に馬鹿じゃねーか」

とか沖田言っちゃったけど、みたいな。

桂好きな人ごめんなさい。 

 

こんなバカですが今年もよろしくお願いします。


タグ:小説 土銀
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コメント 2

ほし☆とも


あけましておめでとうございます(≧▽≦)
桂が面白いです(笑)

土方さんと銀さんを優しく見守る総悟君・・・カッコイイですね☆
神楽と新八が銀さんに気を使う所で感動しました(^~^)
年越しを恋人とカウントダウン・・・うらやましいなぁ~www

甘楽さん、尊敬です!!
どうしてそんなにうまく小説が書けるのですか!?
今年も頑張って下さい(^∀^)

by ほし☆とも (2010-01-03 13:43) 

東雲甘楽


あけましておめでとうございます*(pq+`v`●)*゜
桂可愛くて大好きです。

コメントありがとうございます♪すごく嬉しいです!!
私ゎ恋人と年越しなんて有り得ないので
銀ちゃんたちにいちゃついてもらって楽しんでみました(笑)
それを公開してみましたヾ(*´ω`*)

まだまだ発展途上ですょ
途上もしてんのか

今年ものんべんだらりと更新してきます、よろしくお願いします(。・ω-。)-☆
by 東雲甘楽 (2010-01-03 23:17) 

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